【563.716.894.082.106】

とある場所に存在する研究所Steroid-Lostnumbers Laboratory(以下SL)が現実世界と異世界とをを結ぶコミュニケーションツールとして716.894.082.106の4体を製造。
しかし機能欠陥が発覚し即時廃棄処理が決定。しかし4体は Midiと呼ばれる音楽バイパスを使って人間界に逃走。即刻SLにより現実世界から強制回収されるも、彼らの持ち帰った現実情報サンプルの重要性と、虚構が及ぼす現実との関係に興味を覚え、今一度地上での生活を許可する運びとなった。
こうして現実世界にすっかり居着いてしまった4体だが、 「パラノイアでの言語のアクセントと現実世界のラップが似てたんだもん」と、現実世界での活動の場所を音楽というフィールドに決め、情報収集と言う名のテキトーな生活を開始。
一方SLは、現実世界においての4体の偵察機械としてNo563を新たに送り込み、彼らの行動を監視することを決定。その報告をまとめたファイルに[MIDICRONICA]と名前をつけたのであった。


【106の強制送還とfreak's mansion】

563を含む彼ら5体は次々と音楽ファイルを製作、対人間とのコラボレートも進んでいった。No563は、より人間との対話を進める為、これを1枚のコンパクトディスクと呼ばれるメディアにに収めていった。しかし彼らのあまりに優れた適応能力を危惧したSLはNo106を強制送還。研究と牽制のためその監視下に納める。が、残りの4体は遂に1枚のコンパクトディスク[#501]を完成させ、世の中に解き放った。「♯501」という固体はさまざまな情報を通して現実世界に伝わっていき、それに伴い相当量の有益な情報がSLにもたらされた。この結果を無視できなくなったSLはmidicronicaとの話し合いの末彼らに、「半永久的に現実世界とSLとの行き来を許可する」と言う権限を与えることになった。このSLとの会合により、少しの自由を手に入れた彼らはとある国道沿いの廃マンションに勝手に住みつき活動の拠点としたが、いつの頃からか、その廃マンションには音楽をコミュニケーションツールとする特殊な人間たちも集い、住みはじめるようになった。廃マンションだけにだれも近づかない立地条件。そこにMIDICRONICAの面々、さらに音楽をコミュニケーションツールとする特殊な人間たち…この状況で音楽をやらない者はいなかった。彼らがこの地に住み着いてから程なくして、近隣に住む住人達は、本来誰もいるはずのないマンションから聞こえる音に、様々な噂を囁く様になり…いつの頃からかこのマンションはこう呼ばれるようになる。音楽狂の館『freak's mansion』と…そんな中彼らはSLへ提出する次のレポートの手段として新たに住人となった人間たちとコラボレートし、次々に製作されている音楽を1枚のコンパクトディスクにコンパイルする、と言う方法をとる。かくしてfreak's mansionと言う音源が世に出て行くこととなった。


【SLからの緊急事項】

freak's mansionの住人たちが作り上げたコンパクトディスクが世に出され、情報サンプルの収集も無事に済んだMIDICRONICAの面々。ステロイドロストナンバーズラボラトリー(以後SLと表記)もこの成功に胸をなでおろし、更なる情報の収集に努めようとしたその時、監視役の563からSLに一本の連絡が入る。 「緊急事項」メールの内容はこうだ。「MIDICRONICAのメンバーである082がFREAK'S MANSIONの一室に閉じこもってしまった。原因は…ゲーム」 SLは当初この報告を理解できずにいたが、「現実世界にはゲームという娯楽が存在する。その娯楽に082はすっかり夢中になってしまい部屋から出てこなくなった。しかし逃走してるわけではないので私にはどうする事もできない。またなにかしらの行動が起きたら報告すればいいのか?」 同じ事を繰り返す563にSL側も状況確認が出来ず、何かしらのアクションが起きるまで082の監視は続けるようにと言い残し、563をまた現実世界へ送り返した。そんな082に対しMIDICRONICAの他のメンバーである716.894は相変わらず能天気に「なんとかなるっしょ」と楽観的な発言を繰り返し、その後も082を除く716.894.563はサンプルの収集を地道に行っていくのであった…


【黒猫の存在…】

SLの廃棄処分から奇跡的にMidiと呼ばれる音楽バイパスを使って人間界に逃走を図ったMIDICRONICA。その時偶然にも彼らと共に現実世界に来てしまった黒猫の存在をご存知だろうか?この黒猫。SLが人間型異形生物(H.I.M)を作るに当たり人間の行動サンプルとして飼われていたものなのだが、MIDICRONICAの面々が逃走を図る以前から既に研究所内から姿を消していたのだ。その頃依然としてSLでは幾度となく究極生物NUMBERS(ナンバーズ)の実験が繰り返され、そしてそれは失敗するばかりだったが、よほどのことがない限り廃棄されることはなくなり、主に研究所内のファイル交換や雑用など多岐にわたって細かく分類され、与えられた仕事をこなしていく事が義務付けられた。 廃棄を逃れ、尚且つ下働きとはいえ役職を与えられたH.I.M達は少なからず自分達の仕事に誇りをもつ事ができたのである。 しかし、一体のH.I.Mだけは苦悩していた。


【新たなメンバー181】

彼の名は『181』逃げてしまった黒猫の飼い主である。せっかく廃棄を逃れ猫の世話係という役職をもらったにも関わらず彼はその猫に逃げられてしまったのだ。不安がよぎる『181』のもとにSLから召集がかかる。今度こそ廃棄処分にされてしまうのか?放心状態の彼にSL側は一枚の報告書を見せる。「現実世界に身をおいている563からの報告だ」「黒猫」本文「SL側からの要請。黒猫の確認だがたしかにコチラの世界に存在する。716.082.106.894が逃走した際に紛れ込んでいたようだ。この猫を送還したほうがいいのか?」『181』は猫が見つかったという安堵感と自分の過ちで猫に逃げられた今後の処罰を恐れる恐怖感で複雑な表情を浮かべていた。しかしSL側は181に意外な指令を下す。「現実世界に黒猫が行ってしまった以上、181が向こうの世界に行き黒猫の世話をする事。与えられた役職を最後まで全うせよ」181は処分されることなく現実世界での生活を命令されたのだ。しかしこれには裏がある。082が今現在部屋に閉じこもり、106が管理下に置かれてる今の状況…563を除く2体(716.894)のH.I.Mのみしか現実世界のサンプルを提供するものがいなくなってしまうことを危惧したSL側の大胆な発想だったのである。なおかつ、もし181が716や082.106.894に比べ情報収集力が劣っているのならすぐにでも強制送還させればことは済む。研究所内の欠陥品のH.I.Mから一体を選べば他のH.I.M達から不満が出ることに多少なりとも不安視していたSLにとって「好都合」だったわけである。 かくして181は表向きは猫の飼育として現実世界に足を踏み入れることとなる。SL側の事情など知る由も無かった…現実世界に到着したという報告を受けた後、SLはMIDICRONICAの情報サンプルファイルに新しくこう書き込んだのであった。midicronica…716.106.082.894.563.……181to be continue..